IT業界も実は様々な企業があり、業種も職種も色々です。これからIT業界で働いてみたいと思う人向けに少しお話しましょう。
IT業界の業種をざっくり分けると以下のような4つになります。
- ハードウェア系
- ソフトウェア系
- 情報サービス系
- インターネット(Web)系
①はコンピュータを初めとする各種機器メーカーやその販売を主として展開しているところ。②はソフトウェア(情報システム、プロダクト)の開発を行う業種です。③はデータの保管や流通、各種情報サービスの展開で、①②と重なっている場合もあります。④は特にインターネットとの関わりが多いもので、インターネットコンテンツの作成や運営、その延長としてのSNSに関わるものなどです。
いずれも一つの企業が複数の事業に関わっている場合もあって、例えばクラウドサービスを展開する企業など、①〜④の全部に関わると言っても良いので複雑ですが、大体はどれかが主力事業となっていることが多いです。
日本国内の場合と諸外国とでは、商慣習などの違いで微妙に異なったりしますが、多くの日本人にとっては国内のIT業界がまずは対象でしょうから、JISA(一般社団法人 情報サービス産業協会)の資料を元に説明をしましょう。
JISA:統計で見る情報サービス産業
https://www.jisa.or.jp/explain/tabid/755/Default.aspx
JISAでは情報サービスを対象としていますので、ハードウェア系のものは「エレクトロニクス」の方に分類されるようですね。
上の資料は2020年のデータによるものです。売上規模は27兆円で、自動車、エレクトロニクス業界より小さく、鉄鋼業界より大きいということですが、業界に携わる従業員数は113万人で最も多いことが分かります。業界全体の規模は他の基幹産業と遜色ない。
また、売上高構成比では、受注ソフトウェアが54.8%、ソフトウェアプロダクトが15.5%で前述の②のソフトウェア系が最も大きいことが分かります。
インターネット付随サービスは2017年は9.5%でしたので、徐々に大きくなってきていますが、まだ12.7%というところです。実はソフトウェア系も以前より構成比は大きくなっていて、情報処理サービスやシステム管理運営受託、その他の情報処理サービスの比率が低くなっています。
IT業界ではソフトウェア開発(プロダクトを含む)が大きな割合を占めていることが分かるでしょうか。つまりIT業界(情報サービス、ソフトウェア関連)で働くということは、何らかの形で情報システムの開発に関わることが多いということです。
またシステムエンジニアとプログラマを合わせると65.3%になりますので、3人に2人が開発エンジニアということですね。残りは2020年の資料では「その他」となっていますが、2017年の資料では管理・営業、企画、研究員など細かく分かれていました。管理・営業が結構いるなと当時は思いました。特に営業でしょうか。今もその他の中の多くは営業かもしれません。
この実態を見て、どの辺りを狙うのか、これからIT業界でやっていこうという人たちは参考にすると良いと思います。
JISAのサイトのURLを載せておきます。いろいろ参考になるので、ご覧になって下さい。https://www.jisa.or.jp/
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