ちょっとした話題:IT業界で働いてどれだけ稼げますか?(^o^)

平成29年(2017年)に経産省から出された「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」という資料があります。

この調査の背景として、
「・・・我が国のIT関連産業は、国内外の人材獲得競争において強い競争力を持たず・・・」
と書いてあります(苦笑)

これを読んだ時に、まあそうかな・・と思いました。読んだのは3年くらい前でしょうか。前職はIT企業の管理部門で採用も担当していましたので、学生の皆さんによくこの資料の話をしたものです。

IT業界とは実際どんなところか・・・通り一遍の説明はネット上に山ほどありますが、実態はもう少し踏み込まないと分からない。就活サイトやかつてエンジニアだったという人の動画とか、参考程度に考えておいた方がいいというのが実感ですね。

ただ、数字(データ)は、読み解き方によりますが、結構参考になります。経産省の調査をまずは信じてみると、IT業界で仕事をしていて、給与(収入)という点で考えたら、こういうことだよね・・・ということが見えてくる。

この調査結果を踏まえてまとめられた資料を、ネット上に見つけたので紹介しておきます。

RWE
IT人材の給与水準の実態(平成29年8月21日) 個人向け調査の結果のほか、企業向け調査の結果もあわせて、IT関連産業における給与水準の実態を様々な観点から明ら…

「プロジェクトマネージャやプロデューサーなどの管理系職種の方が、ITアーキテクトなどの高度SEやIT技術スペシャリストよりも給与平均が高い。」
とあります。さらに

レベル4726.1万円部下を指導できるチームリーダーレベル

というのが、一つの目安です。資料はレベル1〜7に分けてあって、それのレベル4です。

年功と能力・成果による差はどうか・・・個人側の回答を見ると、「年功序列がベースだが、能力や成果によってある程度違いがある」との回答が約46%で最も多く、「年功序列がベースだが、能力や成果による違いが大きい」が25%と続いている。

その後、年功と能力・成果の違いで、それぞれの最高年収と最低年収の幅はどうかとか、生涯年収はどうなのかとかが続きます。

さらに日米の給与差がどうかというデータが出て、「おお、アメリカの20代〜40代で最高額は4,000万円以上の収入になるの!」とか、驚きます。まあ、これはちょっと想像すると、その最高額の人たちは「単なるエンジニアで、どこかから雇われているだけではない」のだろうな・・・ということも思ってしまいますが。

起業家たちなんじゃないの?とかね。

というのは、平均値を挟んで25%値〜75%値のところに入る範囲で考えると、さすがに日米でとんでもない差はない。まあ、2倍ほどの差はありますが(苦笑)

2倍の差だと、社会自体の経済状況範囲内です。つまり日本はデフレですからね。この30年ほど、実質給与が上がらない珍しい先進国(先進国で最低)ですので・・・イカンですよね。日米で初任給差が2〜3倍あるっていうのだもの。この差は当たり前です。

などなど、いろいろ思うことはあって、学生によく話したなぁ。会社の聞く耳のある幹部社員や若手社員にもそう話しました。

結局、大企業・中小企業を問わず、ちゃんとした評価をしてくれる会社に入って長く勤め、その組織の中でエンジニアからマネージャークラスへと上っていく

それが普通に考えた時のIT業界での「収入」に関するキャリアパスになります。

エンジニアだけで勝負ができる・・・というのはかなり一部の人で、安定した収入という観点ではあまりそういうことに関心がない人。
逆にマネージャー・管理職になるのを目指すのは良いですが、技術的背景を持ち、人をまとめて仕事をしていくということに真面目に取り組まないと、組織の中で正しく評価されなくて、これもダメ。

収入は気にしない、好きなことだけやれればいい・・・なら良いと思います。

ちなみにマネージャークラスがやっていること、それが問題で、単に作業の割り振りや、状況把握と管理だけやっていて、こんなに収入が高いならいいなぁ・・・と思っていると大間違いです。

マネージャークラスのやっているのは、様々な場面で起こるトラブル・課題をどう解決していくか。その矢面にたって、何とかするという覚悟と気合があるからこそ、会社はそういう人を手放したくないし、高い給料払うということになるのですね。早い話、会社の実績を上げてくれる人たち・・・ということですね。

だから、会社のことは知らない・・・私は私のことだけ考えてやっていきたい・・・という人は残念ながらマネージャーとして大成しません。

業界の状況と仕事内容のホントのところを正しく把握しないと、なんか思っていたのと違う・・・と思ったりしますから、将来、IT業界でやってやるぞ!と思っている若い人たちとか、そこの所を理解して、頑張ってくださいね。

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