コンピュータとは計算機のことです。compute(計算する)という英語からできた言葉です。
計算する機械のようなものは非常に昔からあって、古代のコンピュータとして天文学(?)で使われたものなどがあったようです。おそらくは星の動きについて何かの計算をしたかったのでしょう。
計算する道具と言っても、計算の為に補助的に使う道具はコンピュータと言わないことが多いです。日本では昔から算盤(ソロバン、日本へは中国から伝わったようです)を使っていますが、普通、コンピュータとは言いません。コンピュータという時は
入力 → コンピュータ → 出力
の関係が成立している時です。何らかの入力(データ、数値の場合が多い)を与えると、結果としての出力(データ、数値の場合が多い)が得られる・・・そういう時にコンピュータと言います。
さて、現代のコンピュータは「電子」計算機です。電気的(電子的)な処理によって動作します。従って、電子回路がその中枢となる一種の機械装置です。電気回路とか電子回路は、現代ではいろいろな処理に使われていますが、コンピュータの電子回路は論理演算を中心とする回路です。論理演算は二つの値(真、偽)を出力とする計算ですから、スイッチのようなものです。スイッチはオン、オフという2つの状態を表す装置です。これが電気の+(プラス)と-(マイナス)にぴったり合っていて、少し先走って説明すると、電子的な処理で演算する時に2進演算(0と1だけを数として使う)にぴったり合っているというのが、ちょうど良かったということです。2進数についてはいずれどこかで説明します。
したがって、コンピュータ(正確にはその中央処理装置)とは、スイッチの塊(かたまり)である・・・と言えます。
ただスイッチの数が半端ないくらい多いというのがポイントです。元々、スイッチとして動く電子回路に使われていた基本的な部品は真空管でした。また、ダイオードが見つかってからはトランジスタが主に使われました。真空管とは何か、ダイオードとかトランジスタとは何かは、ここでは省略します。
これが半端なく沢山必要なのがコンピュータの中央処理装置で、市販の電卓で使われていたIntel 4004という最初のマイクロチップ(集積回路)が2千個ほどのトランジスタ数だったのが、現在の最上位Core-iシリーズだと7億個以上にもなっているそうです。・・・恐ろしく膨大な数ですね。
それがコンピュータの本体です。さて、これがプログラムを判断して処理する。ユーザーである「人」がコンピュータにどう処理するのかを指示します。最初の電子計算機は真空管の回路から出来ていて、色々なプログラムを動かすためには、回路につなぐケーブル(電線)をつなぎかえていたそうです。
現代のコンピュータは「汎用」の電子計算機ですから、いろいろな計算処理ができる。つまり色々なプログラムを受け付ける。これを処理する時に、まずその処理内容をデータ保存装置(二次記憶/補助記憶)から読み出して、メモリー(一次記憶/主記憶)にロード(読み込み、メモリへの保存)します。
そしてロードしたプログラムを実行します。
これを「プログラム内蔵方式」と言います。また、プログラム内蔵方式のコンピュータを「ノイマン型」コンピュータ(フォン・ノイマンが提唱したそうです)と呼びます。
現代のコンピュータの原型はここにあります。再度、確認すると現代のコンピュータは、
- 電子的処理で
- プログラム内蔵方式の
計算機であるということです。
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