何かをやってみたら、図らずもこんな結果になっていた。
ま、そんなものでしょう。終わり良ければすべて良し・・・というような事は、時々、世の中ではあるものです。
何故こんな事を最初に言ったか・・・後で分かると思います・・・分かるはずです(^o^;)
・・・う〜ん、分かったらいいな、分からなかったらゴメンなさい(苦笑)
さて、私の理解で言えば、銀行の始まりは「金貸し」です。もしくはモノ(お金自体を含む)の預かり業者でしょうか。
古代メソポタミヤで既にそういうことを仕事としてやっていた人たちがいたらしいです。
お金、貨幣が当時どういう存在(モノ?)だったのかにもよりますが・・・。そこ(”お金とは何か”の理解)は、かなり曖昧だと言わざるを得ませんね。
ですから「そもそもお金って何か?」・・・という話をしないといけないのですが、実際のところ、ほとんどの人はお金の本質を理解せずとも”使っている”(それで、ちゃんと使えている)・・・という現実があります。
さらに言えば、お金というモノ(概念)が時代とともに変わっている事もあって、確かに理解は難しいですね(苦笑)
はるか昔であれば尚更そういうことを考えていたとは思いにくい。
何度も言いますが、お金とは何か・・・ということを理解するのは実は誰かにちゃんと教えられなければ、ちょっと難しいのです。自然に分かるものではないですね。
ただ言えることは、
なんだか「お金」っていうものがあるのだけれど、それを多く持ってたらちょっと嬉しい。いろんな物が買えるし色々なことをしてもらえる。
だからお金が欲しい。
・・・ということは自然と分かります。
そこは時代や場所によらず普遍的かつ不変の事実だったりします。
人間って不思議なもので・・・本質を知識として理解はしていなくても、ちゃんと利用するし、その”価値”は意外に気づいていたりします。
さてそれで、お金を得るためには普通は何かを作ったり、買ったり売ったり、そういう活動(それを経済活動といいます。)をしてお金が手に入るのですが、いつの時代も頭の良い人はいるもので「お金そのものでお金を儲ける」ことを考えるわけです。
お金がお金を生み出す・・・そこを狙ったビジネスが「金融」(金融ビジネス)です。
さて、金融ビジネスで割と簡単に思いつくのは、お金を貸して返してもらう時に利息を取ることです。
金貸しですね。
今、あなたにお金を貸してあげるけれど、返す時に一定の利息をつけて前より高額の金を返してくださいね・・・という訳です。
お金を借りる人は、将来、利息をつけて余分にお金を返す事になりますが、今現在、手持ちのお金がないという状況で、でもどうしても今お金が必要だとしたら将来的に余分にお金を足して返しても良い・・・と思うわけです。
これは、”借りる現在”と、”返す将来(未来)”の間の期間で、お金を増やせる可能性があるからです。
もっとも、実は増やせるかどうかは別にして、今、とにかくお金を工面しなければならなくて将来どうかは分からない・・・という切羽詰まった状態の場合もあったりします。そういう切羽詰まった状態の場合、返済期限が来て破綻し借りる前より不幸な状況になる・・ということもあります。
人を不幸にする最も単純かつ分かりやすい構図ですね。
これは金融のうち、銀行業(金貸しビジネス、融資ビジネス)の”基本的”な闇の一つだとも言えます。
基本的と言いましたが、ほとんどはここに帰結します。金融では「お金を返せなくなる」「返済不能」ということで不幸に陥る・・・そこに「闇」があると言っていいでしょう。
とは言え、返済までにお金を十分に増やせれば増えた利益の一部を貸主に渡しても、まだ儲けが残るからいい。
それで、当初の思惑通り上手いことお金を増やせることもある・・・というか、事業家の幾らかはそういう事ができているので世の中上手くいっています。
銀行が少なくとも表面上は真っ当なビジネスとして成り立っているのはそういう訳です。
この”真っ当な”ビジネスの部分が融資ビジネスの「光」の部分で、そういう面も多分にありますし、むしろそれが経済にとって非常に重要な部分となります。もっと言えば、これ無しには経済の発展は無いと言ってもいいくらいです。
一応、この原理の部分をもう少し話しておきます。
先に話したように、お金を借りたら利息を払うのは当然のことだという事実を考えますと、お金は「今と将来との間の期間」(時間差)で価値が変わるということです。
ちょっと考えてみましょう。
今の10,000円を、ある将来時点で(事業に使ったりして)10,500円にできれば、例えばですが、そのうちの100円を元金(借りたお金)に利息として付けて、貸主に渡しても400円儲かる。これは悪くない。
という事で、今、10,000円が手元にないのだけれど誰かが貸してくれるなら借りようか・・・と思うわけです。
この時間の差があることでお金は価値を生む・・・という考え方を「期間の利益」といいます。この考え方は非常に重要です。金融経済と実体経済をつなぐ重要な原理です。
金融経済と実体経済が連動していない・・・と思える時が結構あるのですが、実はこの点では関係しています。
金融で「期間の利益」があるのは当然だと考える、その背景にはお金を実体経済に投入したら実体経済において「成長」が見込めるから・・・という意味合いがあります。
したがって、その実体経済の良し悪しによって期間の利益に差が出ます。この期間の利益を数量的に示したものを「金利」といいます。
実体経済が”健全な状態”だという前提で、その成長・発展が大きければ期間の利益である金利を大きくできるので、実体経済を十分に成長させれば金融経済も成長します。
ところが、金利がどのくらいかという事実は実体経済にフィードバックされ実体経済に影響を与えます。金利が大きくなり過ぎると、実体経済に歯止めがかかることもあります。金融経済と実体経済が原理的に関係しているのはそういうことです。
いわゆる「連動」は必ずしもしていないのですが、関係はしているのです。
実体経済も様々な要因をもって変動しますから、絶対にこうなる・・・と言えないのが難しいところですね。それで、金利は実体経済の成長だけによらず金融経済の内部事情(誰かの思惑の場合もあります)でも変えられたりする。まことにややこしいですね。
厳密に言うと、上記の状況で「貸主」にとっては返済期限がくると10,000円が10,100円になって戻ってくる・・・逆に言えば、借りる方は今の10,000円借りるということは、将来の10,100円分の価値があるということです。
今は実際に10,000円しかないけれど、それを貸主から「借りる」ということは「+100円の価値があるのと同じ」と思ってよいということです。
ちょっと分かりにくいけれど「借りる」お金の価値というものを時間軸で評価しています。
「借りる」のでなければ価値は変わりません。貸し借りの関係が生じた時に価値の変化があります。
従って今と将来で数値上、同じ金額なら現在の方が将来より価値が高いことになります・・・つまり、将来は金額が大きくならないと釣り合わない訳です(上の例ではそれが+100円です)
ただ、これは時代や状況でその価値(金利分)はずいぶん違います。ちなみに現在の日本だと、この価値はあまり大きくありません。
対して40〜50年前の日本でしたら結構大きかったと言えます。
現在の日本ではイマイチ価値が目減りしています・・・とは言っても、理論的にそういうことがあって、今、お金を貸せば将来は利息がついて大きな金額になって返ってくる・・・という考え方に基づき金貸しはお金を貸す訳です。
それが「金融(融資)」の最も基本の考え方です。
お金がお金を生む。正確には「お金」と「時間」がお金を生む・・・ということになります。それに基づいて利息分をかせぐ商売が銀行業であり、これが銀行の基本となるビジネスです。
(続きます)
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